警察業務のため訪問したアパートの一室から現金20万円を盗んだとして、警視庁は5日、窃盗の疑いで下谷署の刑事組織犯罪対策課の男性巡査長(38)を書類送検し、同日、懲戒免職処分にした。
同庁人事1課によると、巡査長は3月15日夕方、80代女性が台東区の親族のアパートで倒れ、搬送先の病院で死亡した事案を巡り、このアパートを同僚と2人で訪問。同僚が親族から話を聞いている間、室内の写真撮影をしながら、戸棚を物色して20万円を盗んだとされる。翌日、親族が被害に気付いて同署に相談し発覚した。
同課の調べに「パチンコや飲食など、遊ぶ小遣いがほしかった」と容疑を認めている。巡査長は今年に入り、同様のケースで訪問した2軒の住宅からも貴金属などを盗んで換金しており、総額10万円ほどを得ていたという。
警視庁の幡野徹・警務部参事官は「信頼を失墜させる行為であり厳正に処分した。規律保持と適正な職務執行を改めて徹底する」とコメントした。
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