22歳以下の人に贈る「ギフトチケット」を販売している「シネマ・チュプキ・タバタ」の平塚千穂子さん=北区で
東京都北区のミニシアター「シネマ・チュプキ・タバタ」が、22歳以下の若者に映画の鑑賞券を贈る取り組みを進めている。寄付者がギフトチケットを1口千円で購入すると、来館した若者たちが寄付された枚数分だけ先着で映画を無料鑑賞できる。ミニシアター離れが深刻な中、若者に足を運んでもらおうと企画した。(細川暁子)
ギフトチケットのキャンペーンは、シアターが9月1日に8周年を迎えるのに合わせ、7月27日から8月27日まで開催。ホームページで1口千円で販売している。購入した人はチケットを利用することはできず、シアターにチケットを寄付する仕組み。22歳以下の若者が来館すると、寄付されたチケットを9月1日以降、先着で利用することができる。有効期限はない。
シアターを訪れる客は一日約60人ほどだが、大半は高齢者。シアター代表の平塚千穂子さん(51)は、「スマホで手軽に映画を見られる中、若年層のミニシアター離れは深刻。見知らぬ人同士が映画館に集い、鑑賞の楽しみを共有する体験を若者にしてほしい」と言う。
売り上げは100枚が目標で、すでに60枚以上が売れた。1人で10枚分を購入してくれる人もいるといい平塚さんは「ミニシアターを支えようと応援してくれる人たちの思いがありがたい」と話している。