「2億8800万円払うから理事長に就任させて」 贈収賄の疑いで3人逮捕 結局カネのやりとりはなかったか

東京都墨田区の社会福祉法人「寿老福祉会」の理事長就任を巡り金銭授受の約束をしたとして、警視庁捜査2課などは21日、社会福祉法違反(贈賄)の疑いで、法人元理事長で会社役員の藤井諭容疑者(62)=東京都品川区=を再逮捕した。

◆社会福祉法人「寿老福祉会」から資金引き出すのが就任の目的か

警察車両の赤色灯

藤井容疑者からの申し出で理事長に就任させたとして、同法違反(収賄)の疑いで、法人評議員だった長沼信治(71)=横浜市神奈川区=と馬場真子(うまばまさこ、63)=千葉県鎌ケ谷市=の両容疑者を逮捕した。捜査2課はいずれの認否も明らかにしていない。

逮捕容疑では2021年12月下旬、藤井容疑者が2億8800万円を支払う代わりに理事長に就任させてほしいと、長沼容疑者らに依頼。長沼容疑者らは評議員の権限で理事長に就任させる見返りに、金銭を受け取る約束をしたとされる。実際に金銭の授受はなかったという。

捜査2課は、法人の資金を引き出すことを狙って理事長就任を依頼したとみている。藤井容疑者は法人の資金計6400万円を横領したとして、業務上横領容疑で今年1月と6月に逮捕、その後起訴された。

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