戦時中に亡くなった朝鮮半島出身の旧軍人や徴用者を追悼 目黒・祐天寺で700人の遺骨返還訴え

戦時中に亡くなった朝鮮半島出身の旧軍人・軍属と民間徴用者の追悼会が22日、東京都目黒区の祐天寺で開かれた。地元の有志ら約30人が参加。現在も寺で保管されている700人の遺骨について、遺族への早期返還を訴えた。

東京都目黒区の祐天寺(資料写真)

日本政府は、国内で収集した朝鮮半島出身の旧軍人らの遺骨を祐天寺に委託して保管。2010年までに遺骨の一部は返還されたが、その後は両国政府の協議が滞り、返還は進んでいない。終戦直後に京都府舞鶴沖で朝鮮人労働者らを乗せた輸送船浮島丸が爆発、沈没した「浮島丸事件」の犠牲者ら、韓国の275人、北朝鮮の425人の遺骨は今も保管されている。

追悼会の世話人の金昌鎮(キムチャンチン)さんはあいさつで「来年はこれまでと違う状況になってほしい」と述べた。20年以上前から追悼会に参加している東海林(とうかいりん)次男さんは「返還は当たり前のことで、早く実現すべきだ」と話した。(服部展和)

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