署長賞を受賞したクセノファネス号と担当ハンドラー=青梅署で
東京都青梅市内の山中で行方不明者を発見したとして、青梅署は4日、警視庁警備部所属の警備犬クセノファネス号に表彰状を贈った。
クセノファネス号はジャーマンシェパードの5歳の雄。警備犬として災害現場で要救助者の捜索などに従事し、東京五輪での警備にも携わった。
署によると、8月24日午後、市内の女性(81)が自宅からいなくなったと110番があった。署の山岳救助隊などが捜索したが日没になり、翌朝午前8時半にクセノファネス号が出動。34分後、山中の沢の近くで座っていた女性を発見したという。
署での授与式で、福田託也署長が警備部警備第2課の担当ハンドラーに署長賞を手渡した。福田署長は「豪雨で厳しい現場だったが、行方不明者が衛星利用測位システム(GPS)を持参していたことや、警備犬の能力の高さが早期救助につながった」と功績をたたえた。
警視庁の警備犬による生存者発見は、2004年中越地震で92時間ぶりに2歳男児を発見して以来のお手柄という。(長竹祐子)