納棺師の笹原さんが描いたイラスト=品川区役所で
東日本大震災で被災した岩手県宮古市の震災直後の状況や復興の様子を紹介する写真展が、東京・品川区役所内のしながわ防災体験館で開かれている。震災で犠牲になった遺体の復元を担った納棺師が、犠牲者の生前の姿を思い浮かべながら描いたイラストも展示されている。24日まで。
宮古市内で同様の写真展を続ける市民有志の実行委員会が、震災の記憶を語り継ぐために東京で初めて企画した。救助や捜索活動に当たった消防や警察のほか、避難所で被災者の口腔(こうくう)ケアをした歯科医師会などの取り組みを、約100枚の写真で紹介している。
会場には、犠牲者の遺体の復元をボランティアで担った岩手県北上市の納棺師、笹原留似子さんが描いたイラストも並ぶ。温かみのある似顔絵に、笹原さんが遺族らに寄せたメッセージが添えられている。(佐藤航)