裏金の説明は「機会があれば」…自民新人 予定は非公表のステルス選挙 東京7区、野党候補には追い風?

自民党派閥の裏金問題で党公認や比例重複を外された候補者は、裏金について選挙戦でどう説明しているのか。東京の街を歩いた。(敬称略)

◆「政策の話をされても頭に入らない」

「政治資金の問題では不信を招いてしまった。心からおわびを申し上げます」

公示日の15日、腰を90度に折って頭を下げた自民党新人丸川珠代。比例復活のない背水の陣で「不断の努力をもって、信頼を取り戻したい」とも語った。だがその後、本人の口から説明を聞くのは難しい。

街頭演説の予定を聞くと「一般にも報道にもお伝えしない」と陣営。街頭で攻撃的な文言を書いたプラカードを持った人や、やじをしつこく飛ばす人がいて、身の危険を感じているためという。街頭での様子は交流サイト(SNS)などで事後に公開している。

別の候補の応援演説を聞いていた港区の女性(61)は、丸川の姿勢に「きちんと裏金問題の説明をしてからでないと、政策の話をされても頭に入らない」と話す。自民党関係者も「私も本当は広く説明した方がいいと思うが、陣営にもいろいろな考えがあるので…」と歯切れが悪い。

◆野党候補が指摘する「有権者の共通認識」

街頭で支援を呼びかける候補者=東京都内

東京青年会議所が21日、7区の候補者4人を集めた公開討論会でも裏金問題が取り上げられた。丸川は派閥から戻った金を「現金ではなく口座で管理していたが、自分個人の口座ではない」と釈明、詳細な説明は「機会があれば」と答えるにとどめた。

日本維新の会前職の小野泰輔は「政治とカネに関して自民党は改めようとしない。自民過半数割れに追い込まないと政治が動かない」と批判する。立憲民主党元職の松尾明弘は「(丸川が)説明をしないことがおかしい、というのは有権者の共通認識。だから私の街頭演説で、裏金問題を指摘する必要性もなくなっている」と発言からは余裕も感じられる。(小沢慧一)

東京7区港区、渋谷区の全域。神宮外苑再開発や羽田新ルートの問題なども抱える、東京の象徴的な都心エリア。今回の新たな区割りで7区になった新橋、浜松町、芝大門などの一部エリアは2014年の衆院選では「東京1区」、2017年と2021年の選挙では「東京2区」で、立て続けに区割りが変更されている。今月14日現在の選挙人名簿登録者数は40万3937人。

◆東京7区立候補者(届け出順)


丸川珠代53自民新


石川友梨香28参政新


松尾明弘49立民元①


小野泰輔50維新前①

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