衆院選は27日に投開票され、東京27区では、立民前職の長妻昭さん(64)が9回目の当選を確実にした。区割り変更で新設された選挙区での戦いとなった中でも、圧倒的な知名度と人気は健在だった。
◆「ミスター年金」の異名
中野区内の事務所で、支援者やスタッフら30人ほどが見守る中、長妻さんは黄色のジャンパーで姿を見せた。立民の躍進の公算が大きい中、「政権交代こそ最大の政治改革。本当に手応えを持って訴えることができた。政権交代を私たちは必ずしたい、成し遂げたいと思っている」と強調。
9回目の当選を確実にして万歳する長妻昭さん(右から3人目)ら=東京都中野区で(奥野斐撮影)
「金による政治へのゆがみ、金にゆがめられる政治を終わらせたい。金まみれの政治にとどめを刺す」と力強く語った。
党代表代行として、選挙期間中は全国各地の候補者の応援にかり出されることが多かった。数少ない地元での街頭演説では、最大の争点となった「政治とカネ」の問題に訴えの大半を費やした。
かつて「消えた年金問題」を追及し「ミスター年金」と呼ばれた長妻さん。自民党派閥の裏金問題を「氷山の一角」と指摘し、「本質は、献金の多い企業団体の声が通ってしまう金にゆがめられた政治だ。金まみれの政治を終わらせる」と舌鋒鋭く批判した。
地元入りの機会は限られたものの、自民と参政、無所属の新人候補を寄せ付けない選挙戦を展開した。(奥野斐、西川正志)
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