東京都品川区は1日、企業や自治体などにクラウドサービスを提供する「アマゾン・ウェブ・サービス・ジャパン(AWSジャパン)」(品川区)などと共同で、保育士に生成AIの活用法を伝える研修プログラムの開発を始めたと発表した。保育現場の負担になっている事務作業を生成AIで省力化し、子どもと向き合う時間を確保する狙い。
区とAWSジャパン、区に生成AIを提供する「シフトプラス」(本店・宮崎県都城市)の共同開発。区立保育園ではITに不慣れな保育士も多く、活用が進んでいない一方で、会議資料や運動会プログラムの作成など有効利用を期待できる仕事も多いという。
プログラムには、どういう仕事が生成AIに向いているかの解説や、個人情報の扱いなどの注意点を盛り込む。1日の定例会見で概要を発表した森沢恭子区長は「子どもたちに難しい概念の言葉を説明する時、易しい言葉に変換することもできる」と説明した。
プログラムは12月上旬に完成予定。区はこれまでに生成AIで区民の要望を解析し、子育て世帯にコメを配る事業も実施。この事業を知ったAWSジャパンから今回の共同開発の声がかかったという。(佐藤航)