◆コクとサッパリ新発見
冷やし中華を始めたまま終わらない店がここ。「HiyaChu」(東京都杉並区)=写真(上)=は専門店として、年中、冷やし中華を提供している。「なぜ?とよく聞かれますが、そもそもはハワイでやりたかったからなんです」と代表の三浦直子さん(44)。
ハワイ好きで、フラダンスのイベント企画運営なども手掛けている。離婚後に子どもを抱えてハワイで起業を考え「年中夏だから」と思いついたのが冷やし中華の店だった。結果的にハワイ出店は資金の都合で諦めたが、製麺会社から米ニューヨークで期間限定出店のチャンスをもらった。
2016年から3年連続で夏季に渡米して営業。好評を得て逆輸入のように赤坂で出店。吉祥寺を経て西荻窪へ。いずれも間借りだったが、昨夏開店したここは初の自分の店だ。
写真(下)は、今秋の期間限定メニュー「牛ときのこのバター醤油(しょうゆ)ひやちゅう」(1500円)。牛バラ肉とマイタケ、シイタケ、エノキをバターで炒めて醬油で味付けしたもの。麺は喜多方ラーメンをイメージした特注の平麺。もっちりして、具に負けない存在感がある。最初はバター醬油のコクを味わい、のちにスダチをしぼってサッパリと味変を楽しめる一品だ。
レギュラーメニューには定番の具と黒酢が決め手の「ブラックビネガー」(千円)、ニラのペーストに花椒(かしょう)を加えた「グリーンソース」(同)、パスタをヒントにした「うにクリーム」(1300円)があり、どれも人気。冷やし中華の認識を覆されそうだ。(さりあ)
東京都杉並区西荻南3の8の10中根ビル2階。営業は木・金・土曜の11時半~15時(14時半ラストオーダー)。夜は完全予約制で創作料理のフルコースも。交流サイト(SNS)で情報発信中。(電)03・6826・2900